時空自在

タンジールから中国へ・そして帰還

韓国ダークツアー①

 

4/9から三泊四日で韓国に行ってきた。

目的地は済州島および光州。なぜその地なのか、は追って本文を読んでいただきたい。

 

成田はこんなに晴れていた。

搭乗機が何と私が20歳の時、初めて海外に行った時に乗ったボーイング747。飛行機オタクではないのだが少し興奮。同機は現在退役が進んでいるので、貴重な体験になった。

 

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ところが仁川に着陸すると雨。乗継ぎの済州便が悪天候のため欠航してしまった。
期せずして明洞に一泊することに。いつもの一人旅の習いで、ネットで地域の一番安い宿泊施設を探す。今回は57ホステル(57番地にあるためこの名前らしい)というところに泊まったが、部屋はビジネスホテルと遜色なく、大きな窓から見えるソウルの夜景が素晴らしかった。同じ景色を朝、白日の下で見たら魔法を解かれたようにがっかりしたが。

 

せっかくのソウル明洞なので外食。といってもホステルの目の前の食堂だが。これより先、韓国の外食はしごく満足させれらるものだったがその一発目がこの食堂の牛骨入りの参鶏湯。グルメではないゆえ味についての表現力は持ち合わせていないがとても美味かった。

 

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57ホステルは朝食の無料ビュッフェもついていた。ホテルでなくホステルを謳っているが、まるでビジネスホテルっぽい。朝食の食器を自分で洗うところくらいがホステルらしさだろうか。

 

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さて、このホステルの若き経営者とおぼしき青年は英語、日本語ともに流暢で、瞳パッチリ眉毛が濃い浅黒いイケメンだった。私が到着時に入口近辺でこの場所で良いか迷っているとゴミ捨てのため一階に降りてきた彼が目先の用事を置いて私をフロントに導きチェックインの手続きをしてくれた。

 

これに限らず旅で接した韓国の人はみなとても親切だった。例外は旅程の後半の光州から釜山へ向かうバスで隣席になったおばあちゃんが私が韓国語を話せないのをわかった時点で私を自分の隣から空席に追いやった事くらい。何か強い調子で言われたが韓国語がわからず、そのおばあちゃんに嫌われた真意はわからない。ただひょっとしたら空席だらけのそのバスで、指定席とはいえ狭いシートに二人掛けになるのが嫌だっただけかもしれない。

 

そんな流れで、日々徒然な事を殆ど書かないこのブログらしくなく(次回以降このブログらしくなるので)、短い旅なりに感じた韓国のあれこれを記しておく。

 

・明洞では100%近く日本語が通じる。前述の食堂のおばちゃんの日本語はニュアンスまでネイティブばりだった。もっとも明洞はそれだけ日本人が多い。その食堂にいた客は全て日本人だった。

・若者は美男美女が多い。ソウルではいわゆる韓流アイドルを地で行くような人が多い。一方で同じ若者男子の間になぜかザンギリ頭のようなヘアスタイルが流行っており、特に光州や釜山のような地方で目立ったような気がするが、これは正直いってイケていなかった。

・これも済州、光州、釜山など地方で目立ったが、高齢者、ざっくばらんにいえばジジババがなんとも言えない味を出して存在感があった。特に高齢女性の、あのチリチリパーマ、なぜ皆あの髪型にするんだろうか。そしてこれら爺さん婆さんが前述のバスで隣席だった婆さんもそうなんだが、公共の場所で物怖じする様子もなく声がデカい、態度も日本の老人の申し訳なさげな素振りと違って普通に堂々としている(ように見えた)。

・ウォンのレートはざっくりいって円の十分の一。1,000ウォン、5,000ウォン、10,000ウォン、50,000ウォンの4種類の紙幣があるが、紙幣といってもジュース一本1,000ウォン以上するので財布からどんどん消えて行く。はじめは慣れずにビビった。

・どうやら保証金文化のようで、宿泊費から交通カードに至るまで保証金がつく。50,000ウォンの宿泊に対して20,000ウォンの保証金、交通カード一枚につき500ウォンなど。損害がなければ全額戻ってくる。

・地下鉄は私が行った都市では全て整備されていた。ホームドアが完備されている。しかも、東京では地下鉄南北線でしか見ることの出来ない天井までの高さの完全遮蔽式である。これ以外にも、整備されて広々した道路網や、小さなところでは幅広で二名が余裕で横に並べるエスカレーターなど、インフラが余裕を持って整備されている。地方都市も同じ規格なので、韓国全体的に東京などよりもインフラが先進的な印象を受けた。

 

いつになく私のブログらしくなく、普通の旅行記っぽくなったがこれはプロローグにすぎない。次回以降二回に分けてこの度の主要訪問先である、済州4・3平和公園と光州民主化広場周辺について書いていく。

 

(続く)